子どもにスイミングを習わせてみたところ、
怖がって泣いてしまった。
シャワーは大丈夫なのに、
プールになると途端に出来なくなる。
これは、子どもに限らず大人もそうなのですが、
水泳初心者に立ちはだかる最初の壁は、
「恐怖心・不安感」です。
まずはこの感情を取り除いてあげないと先に進めません。
今回は、水泳初心者が恐怖や不安を感じる理由と
その解決方法についてお話ししていきます。
なお、人見知り・場所見知りによる不安、
母子分離などによる不安は、今回対象外とします。
プールに対する恐怖や不安の正体
水泳初心者が感じる恐怖や不安の原因は、
溺れて呼吸の確保ができないかもしれないという、
生物として根源的な恐怖 (生存本能) です。
我々大人は、「大丈夫だよ!」と伝える事が多いですが、プール初挑戦の子ども達にとっては大問題。
例えば、「断崖絶壁で綱渡りをしてみて」
と言われたらどうでしょうか??

恐らくほとんどの方は恐怖で足がすくみ挑戦できないと思います。プール初挑戦の子どもにとってはまさにこの状態。
だからこそ、この恐怖を取り除いてあげる事が大切なのです。
では、この恐怖は水泳におてどんな形で出てくるのでしょうか?
僕が子ども達に実際に聞いた「恐怖」 ベスト3を書き留めていきます。
プールに対する恐怖や不安の正体息が吸えないのではないか?
こちらはいたってシンプルで、
「息が吸えずに苦しくなったら...。」
という恐怖から発生します。
呼吸が課題となっている子どもの特徴としては、以下の通りです。
アームヘルパーを付けた状態や
大人が手を繋いだ状態であれば、
浮かべるし、楽しく遊べる。
顔に水がかかるのも平気。
しかし、顔を付けると硬直し怖がる。
この様な子どもの場合、まずは呼吸の仕方を覚えさせてあげる事が大切です。
▶大人の手に水を溜めてブクブクぱっ!
▶壁に捕まりながらブクブクぱっ!
この様に、安全が確保された環境で
練習を進めてあげると、上手くいくケースが多いです。
最終的にはボビングまで進められると理想です。
プールに対する恐怖や不安の正体沈んでしまうのではないか?
こちらは、断崖絶壁で足がすくむのと似た感覚です。
「落ちたらどうしよう、怖い。」
という恐怖や不安感です。
いわゆる「浮力慣れ(水に身体が浮く感覚)」が必要なのですが、
この浮力慣れに課題がある子どもの特徴は、以下の通りです。
顔に水がかかるのは平気。
浅いプールやお風呂なら潜ることができる。
しかし、胸まで水位があるプール(深いプール)では、
アームヘルパーや浮き輪を付けていても、
大人が手を繋いだとしても怖がり、
物凄い力で抱き着いてくる。
この様な子どもの場合、
いきなり浮かばせずに、ガッツリ抱っこした状態で
水中をお散歩するところから始めてみて下さい。
けのびをする時も顔は付けずに、
腕と腰を支えた状態で試してみたり、
おんぶした状態でけのびをさせてみたりと、
とにかく、身体の一部を大人と密着(固定)させた状態で
慣らしてあげる事が大切です。絶対に焦りは禁物。
最終的には、けのびや背浮き、だるま浮きまで
進められると理想です。
プールに対する恐怖や不安の正体目や鼻、耳に水が入るのが嫌だ
こちらは、恐怖と言うよりも「不快感」です。
鼻に水が入りツンとする。
耳に水が入りゴロゴロする、気になる。
目に水が入り気になる。痛い気がする。
慣れと言えば慣れですが、子ども達は結構気にします。
例えると、蚊に刺されて痒い時と同じ不快さです。
気にするなと言われても気になるんです。
このタイプの子どもは以下の様なリアクションをします。
目を「ぎゅっ」とつむる。
すぐに鼻や口周りを拭く。
耳を触る。
シャワーを嫌がる。
この様な水に慣れる事が課題の場合は、
顔を洗う。バケツやジョーロでお水をかける。
お耳をチョンチョンしてみる。
鼻をつまんで潜ってみる。
など、簡単なところからスタートしていいます。
慣れてきたら、「鼻からブクブクぱっ!」 に発してみたり、
顔からシャワー(バケツの水) をかけてみたりと
段階を上げてみることが良いです。
子どもがプールを怖がる理由まとめ
子どもがプールを怖がる理由まとめいくつも複合している場合も
もちろん、いくつもの恐怖や不安が
複合しているケースもあります。
その場合は、子どもに直接
「何が怖い?」 「何が嫌?」 と聞くのも1つです。
これを確認してあげるだけで、安心します。
息が吸えないのが怖いのか?
足がつかないのが怖いのか?
目や鼻、耳に水が入るのが不快なのか?
直接聞いてみて下さい。
もちろん他にもありますが、ほとんどがこの3つに該当するかと思います。
子どもがプールを怖がる理由まとめ大切なのは、子どものペースで
これが一番大切かもしれません。
我々大人や水泳に慣れている人は、
「とりあえずやってみ!」と急かしてしまいがち。
大切なのは、子どもの心の準備です。
「何が一番嫌なの?」
「じゃあ、これならどう?」 「どこまでならできそう?」
など、子どもとコミュニケーションを取りながら進めてみて下さい。

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