スイマーなら必須の肩のインナーマッスルのトレーニング。なぜ必要なのか?どの様に意識すれば良いか理解していますか?
トレーニングは理解を深める事でよりその効果を引き出す事が可能です。今回は、肩のインナーマッスルの鍛え方と、なぜ大切なのかを確認していきます。
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【事前学習】 ▶︎肩の機能解剖学
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肩のインナーマッスルを鍛えるドライトレーニング
肩のインナーマッスルを鍛えるドライトレーニングトレーニングの目的
このトレーニングの最大の目的は、
怪我の予防これに尽きます。
特に水泳は、肩関節を酷使するため、
疲労の蓄積が尋常ではありません。
その為、ある程度の筋力・筋持久力がないと
故障してしまい、最悪半年ほど肩の痛みで満足に泳げないケースも多いです。
怪我を予防していくための負荷のかけ方
(段階の上げ方) としては、以下の通りです。
① まずは、使う感覚を覚える。
② 筋力を上げる。
③ 筋持久力を上げる&メンテナンス。
この様な段階で進めていくと良いです。
その為にも細かな部分を確認していきましょう。
肩のインナーマッスルを鍛えるドライトレーニング肩のインナーマッスルを鍛えるメニュー紹介
【Step1】 整える&感覚を掴む
■全身のストレッチ (15分)
■横寝で肩内旋ストレッチ
■振り子運動 (四つ這いVer.)
★インターナルローテーション(1st) 脇にボトル挟む
★エクスターナルローテーション(1st) 脇にボトル挟む
★TB(赤) 30度サイドレイズ
【Step2】 基礎を踏まえて強化する
☆インターナルローテーション(3rd)
☆エクスターナルローテーション(3rd)
☆インターナルローテーション(2sd)
☆エクスターナルローテーション(2nd)
☆振り子運動 (仰向けVer.)
トレーニング動画を通しで見たい場合はこちら👇
▶ 肩のインナーマッスル強化 YouTube再生リスト
肩のインナーマッスルを鍛えるドライトレーニングメニューの意図と展開
メニューの展開は以下の通りです。
①まずはストレッチを行い可動域を上げる(■種目)
②次に筋肉を使う感覚を覚える(★種目)
③★の感覚を踏まえて強化していく(☆種目)
★の種目は重要項目。
肩のインナーマッスルを使う感覚を養います。
逆にいうと、この内容ができていないと、
肩のインナーマッスルを適切に鍛えることが難しいです。最初はかなり難しいですが、雑に行わず丁寧に行いましょう。
★種目のヒントは軸回転です。
なぜ、肩関節のインナーマッスルが重要なのか?
前述した通り、水泳は肩を酷使するスポーツです。
そのため、疲労の蓄積が尋常ではありません。
繰り返しになりますが、
ある程度の筋力・筋持久力がないと
故障してしまい、最悪半年ほど肩の痛みで
満足に泳げないケースに陥る可能性もあります。
日頃から肩のインナーマッスルの強化を行い、
耐久力を養う事が大切なのです。
なぜ、肩関節のインナーマッスルが重要なのか?水泳選手に多い肩関節のケガのメカニズム①
一番多いパターンが、棘上筋や肩峰下滑液包の挟み込み(インピンジメント) です。
棘上筋は、肩甲骨の一部(肩峰)と上腕骨(腕の骨) の間を通っており、正しく機能するとバンザイ動作時に肩関節がキレイにハマります。
しかし、正しく機能しない場合は上手くハマらず、
棘上筋が肩甲骨の一部(肩峰) と 上腕骨(腕の骨)間で挟まり、怪我に発展するのです。
これをインピンジメント症候群と言います。
なぜ、肩関節のインナーマッスルが重要なのか?水泳選手に多い肩関節のケガのメカニズム②
2つ目は、肩のインナーマッスルや組織の柔軟性がアンバランスになる事で生じるケガです。
肩のインナーは上腕骨(腕の骨)を包み込む様に配置されており、これにより安定性(関節に上手くはめる役割)を担っています。
▶︎棘上筋は外転(バンザイ時に肩をはめる)
▶︎肩甲下筋は肩の内旋(内に捻る)
▶︎棘下筋・小円筋は肩の外旋(外に捻る)
それぞれの筋力や柔軟性のバランスが保たれる事でスムーズな動きを可能にしています。
しかし、水泳動作は肩の内旋の動きが多いです。
水泳のキャッチがまさにそうです。
前鋸筋や大胸筋はキャッチの時に機能しますが、疲労が溜まり、筋肉が硬くなると内巻き肩になります。
この様に、前後の筋肉で筋力・柔軟性がアンバランスとなると、水泳動作時に肩関節が不安定となり故障するのです。
(これ以外にも三角筋後部や後方関節包などの組織も引き延ばされた状態で硬くなります。)
後方の筋肉・組織が突っ張り、柔軟性がなくなる事で生じるケガを水泳肩と呼びます。
水泳選手に必要な肩関節のインナーマッスル怪我をしないために日頃からできる事
▶練習後のアイシング
▶練習前後のストレッチ(■種目)
▶練習前の準備(★☆種目)
基本的にはこの3つでOKです。
隙間時間にこれらを行う事で怪我を防ぐ事が可能です。地道にコツコツ継続していきましょう!
まとめ
今回は、肩のインナーマッスルの強化方法と
なぜ、インナーの強化が必要なのかをまとめていきました。怪我をして悔し想いをしないためにも実践してみて下さい。
質問があれば公式LINEへお気軽にご相談ください。
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