皆さんこんにちは。今回も大人の水泳教室や育成コース子供達に良く聞かれる質問をまとめていくコーナーです。
『水泳のルールあるの?』『この泳ぎ方でいいの?』もちろんルールはあります!あくまで水泳競技(競泳)においてのルールなので普段趣味としてスイミングを楽しんで頂いている方は厳密に守らなくてもOKです。
とは言え、どの教室も競技規則に沿って泳法を伝えていくので知っておいても損はありません。今回は4泳法のルールを確認していきましょう。
水泳のルール:自由形(クロール)編
①自由形はどの様な泳ぎ方でもよい。ただし、個人メドレーやメドレーリレーにおける自由形は、バタフライ・背泳ぎ・平泳ぎ以外でなければならない。
②折り返し、ゴールタッチは泳者の体の一部が壁に触れなければならない。
③競技中は泳者の体の一部が常に水面上に出ていなければならない。折り返しの間、スタート後・折り返し後の壁から15m以内の距離では体が完全に水没しても良いが、壁から15m地点までに、頭は水面上に出ていなければならない。
実は、自由形については、名前の通りどんな泳ぎ方でもOKなんです。
別にバタフライや平泳ぎ、背泳ぎを泳いでもOKですし、バタフライの足を用いてもなんでもOKです。ただ、今のところ一番早い泳法がクロールと言うだけで、これよりも早い泳法が登場した場合はクロールが変化するかもしれません。注意すべきは、個人メドレー や メドレーリレー を泳ぐ場合は、バタフライ・背泳ぎ・平泳ぎは利用できないという事。そこさえ守れば基本的には自由な型で泳ぐ事が出来ます。
水泳のルール:平泳ぎ編
①スタート後、折り返し後の一かき目は完全に脚のところまで持っていくことができる。その間泳者は水没状態であってもよい。スタート後、折り返し後に、最初の平泳ぎの蹴りの前にバタフライの蹴りが1回許される。二かき目の両腕が最も幅の広い部分で、かつ両手が内側に向かう前までに、頭の一部が水面上に出ていなければならない。
②スタート後と折り返しの後の最初の一かきの始まりから、体はうつぶせでなければならない。折り返し動作中は、壁に手がついた後、うつぶせ状態でなくてもよいが、足が壁から離れたときには、うつぶせ状態でなければならない。競技開始から、競技を通して泳ぎのサイクルは、1回の腕のかきと1回の足の蹴りをこの順序で行う組み合わせでなければならない。両腕の動作は、同時に行わなければならず、交互に動かしてはならない。
③両手は一緒に胸より水面、水中または水上から前方へそろえて伸ばし、水面または水面下をかかねばならない。肘は、折り返し前の最後の一かき、折り返しの動作中、ゴールの際の最後の一かきを除き、水中に入っていなければならない。両手は、スタートおよび折り返しの後の一かきを除き、ヒップラインより後ろに戻してはなら
ない。
④泳ぎの各サイクルの間に頭が水面上に出なければならない。両脚の動作は、同時でなければならず、交互に動かしてはならない。
⑤両足は推進力を得る際は外側に向かわなければならない。交互に動かすこと、下方へのバタフライの蹴りは①を除いて許されない。足が水面から出ることは、下方へのバタフライの蹴りとならない限り許される。
⑥折り返し、ゴールタッチは、水面の上もしくは下で、両手が同時に、かつ離れた状態で行わなければならない。折り返し前、ゴールタッチの際は、足の蹴りに続かない腕のかきだけになってもよい。最後のサイクルの間に頭が水面上に出れば、タッチ前の最後の一かきの後は頭が水没してもよい。
実は、2023年度に若干のルール変更がありました。それは「左右対称に動かさなければならない」 という文言が消えたという事です。つまり、故意でなければキックがズレてしまうのは仕方ない。という事に変わりました。これはルールが優しくなった解釈して良いです。
水泳のルール:背泳ぎ編
①出発合図がなされる前、競技者はスタート台に向き、両手でスターティンググリップを持っていなければならない。排水溝に足を掛けたり、排水溝の縁に足の指を掛けてはならない(プールの縁・タッチ板の上端についても同様とする)。バックストロークレッジを使用する場合は、両足のつま先はタッチ板に接していなければならな
い。
②折り返し動作中を除き、競技中は常にあおむけの姿勢で泳がなければならない。あおむけの姿勢とは、頭部を除き、肩の回転角度が水面に対し 90 度未満であることをいう。
③競技中は、泳者の体の一部が常に水面上に出ていなければならない。ゴールの直前、頭の一部が5mのマークフラッグを過ぎていれば、ゴールタッチ時に体が水没しても良い。折り返しの間、スタート後、折り返し後の壁から 15 m 以内の距離では体が完全に水没していてもよいが、壁から 15 m 地点までに、頭は水面上に出ていなければならない。
④折り返しを行っている間に、体の一部が自レーンの壁に触れなければならない。折り返し動作中は、肩が胸の位置に対して垂直以上に裏返しになってもよい。その後、ターンを始めるために、速やかに一連の動作として、片腕あるいは同時の両腕のかきを使用することができる。足が壁から離れたときには、あおむけの姿勢に戻っていなければならない。
⑤ゴールタッチの際、泳者はあおむけの姿勢で自レーンの壁に触れなければならない。
こちらも2023年にルールが変更されました。具体的にはゴールタッチのルールが変わりました。これまではスタート後・ターン前後のみ水没が許されていましたが、今後は5m過ぎたら潜っても良いとなりました。
水泳のルール:バタフライ編
①スタートおよび折り返し後、最初の腕のかき始めから体はうつぶせでなければならない。折り返し動作中は、壁に手がついた後、うつぶせ状態でなくてもよいが、足が壁から離れたときには、うつぶせ状態でなければならない。
②競技中、両腕は水中を同時に後方へ運び、水面の上を同時に前方に運ばなければならない。
③全ての足の上下動作は同時に行われなければならない。両脚・両足は同じ高さになる必要はないが、交互に動かしてはならない。平泳ぎの足の蹴りは許されない。
④折り返し、ゴールタッチは、水面の上もしくは下で、両手が同時に、かつ離れた状態で行わなければならない。
⑤泳者はスタート後、折り返し後は、水面に浮き上がるため、水中での数回の蹴りと後方への一かきが許される。スタート後、折り返し後は、体は完全に水没していてもよいが、壁から 15 m 地点までに、頭は水面上に出ていなければならない。また、次の折り返し、ゴールまで、体は水面上に出ていなければならない。
バタフライは、平泳ぎと区別するために体の一部が水面上に出ていなければならない。と言う形に変わりました。これまでマスターズの方々に人気だった、第一キックで潜り、第二キックで浮上するという浮力を用いた泳法が使用できなくなり、難易度が上がった印象です。しかし、あくまで水泳競技のルールなので、趣味として楽しむ場合は気にしなくてOKです!
まとめ
いかがでしたか?大切なのは、新ルールを取り入れるのではなく、今の自分の良さが生かせる方法を選ぶという事です。やみくもに行わずメリット・デメリットをしっかり確認したうえで行うようにしてみて下さい。
その他の水泳のルールもリンクを張っておきました。気になる方は日本水泳連盟の競技規則を確認してみて下さいね!
(公財)日本水泳連盟 競泳競技規則
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